2017年01月29日

映画『標的の村』羽村上映会に参加

すばらしいドキュメンタリー映画。高江の人々の、暮らし、苦悩、怒りに、胸うたれる。

1月28日(土)羽村で行われた「オキナワ映画 西多摩上映会」に参加しました。西多摩で平和運動・地域運動を続けておられるみなさんがひらいた上映会です。
『標的の村』(三上智恵監督、琉球朝日放送制作、2013年)、初めてみましたが、あんまりすばらしいドキュメンタリー映画で、驚きました。90分間、完全にひきこまれます。
標的の村1.jpg 標的の村2.jpg
ひきこまれる第一は、安次嶺(あしみね)現達さん一家の暮らし約4年間の、ていねいな描写です。夫婦と6人の子どもが、高江の森の中で暮らしている。野菜を育て、とれた野菜を使った「森のカフェ」を開いている。村を取り囲むようにつくられるヘリパッド計画に、一家をあげて反対する。「ヘリパッドいらない住民の会」の座り込みに対し、国は「通行妨害禁止」を求める仮処分の申し立てをし、なんと安次嶺さんの7歳の長女までが被告にされた。
アメリカでは、国や力のある集団が弾圧・恫喝目的で、非力な集団や個人を訴えることをSLAPP(スラップ)裁判と呼び、多くの州で禁じている(strategic lawsuit against public participation、威圧訴訟、恫喝訴訟)。
日本では、国が7歳の童女を訴える(しかも彼女は座り込み現場にさえ行ったことがない)。
11歳になった少女は「お父さんとお母さんががんばれなくなったら、わたしがひきついでいく」とカメラに向かって語る。泣けます。
安次嶺一家を柱に、木工師の伊佐真次さんなど、高江の住民のみなさんが、暮らし、座り込み、行政の説明会で涙ながらに抗議する姿が、ひしひしと胸に迫ってきます。
1960年代に高江は「ベトナム村」として、米兵の「ベトコン掃討作戦」のモデル村にされ、黒いベトナム民族衣装、円錐形の笠(ノンラー)をかぶった姿で「ベトコン」を演じさせられて歴史を持つ。
『標的の村』という映画のタイトルは、この歴史に由来している。高江を取り囲むようにヘリバットを作るのは、オスプレイの訓練の「標的」の役割りをもたせるためだ。

ひきこまれた二つめは、2012年9月28日の夜から22時間、普天間基地を完全封鎖した沖縄のみなさんの闘いです。
オスプレイ配備に抗議する10万人集会の直後に電話一本でオスプレイ配備を通告してきた日本政府(当時の政府は、野田民主党政権)。怒った沖縄県民が台風をついて普天間基地ゲートに座り込みはじめる。22時間にわたって基地が封鎖された。
えんえんと続く機動隊との攻防、座り込んだ女性が歌う安里屋ユンタの哀切なしらべ、政党の垣根をこえた全沖縄の抗議行動の先頭には翁長那覇市長(当時)の姿もみえる。
そうか、本土では民主党の腰砕けで国民の政治の変革への希望が崩れ去っていったあの年に(2012年12月衆院選で自民党が圧勝)、沖縄では「オール沖縄」が萌芽していたのか。衆院選でも、全国の流れとはまったく逆に、沖縄選挙区で自民候補は全員落選した(ただし比例代表で復活)。
米軍と日本政府のやりたい放題のまえでは、どんな抵抗もムダにみえる。しかし、沖縄の歴史には、古くは昆布闘争(1)、安波のハリアーパッド(2)、25年前には恩納村に実弾訓練施設阻止(3)など、体をはった闘いで勝利した歴史がある。
普天間基地は、沖縄の人々の実力行使で封鎖できることが実証された2012年の闘い。必ずや再現されると予感します。

監督の三上智恵は、雑誌『沖縄から未来をきりひらく』(歴史地理教育2016年3月号)のインタビューで、「沖縄を苦しめているものの正体を問う」と題し、とても重要な指摘をしています。
いま日本人は「中国が軍事力を強化して日本に攻め入るんじゃないか」ということを心配している。
「でも、日本の軍事費が5兆円に伸びて、中国にいちばん近い沖縄に自衛隊が使う出撃拠点ができ、宮古島と石垣島に自衛隊のミサイル基地を作る。どっちが危機を煽っているんですか」。
辺野古の新基地と宮古・石垣の自衛隊基地新設が、中国の人々にどう見えるか。これは、ジャーナリズムも学者も政治家も指摘していない視点です。冴えてます。次の作品も見たい。
標的の村3.jpg 標的の村4.jpg三上監督

西多摩のみなさんの、ねばり強いたたかいに敬意。

集会には7〜80人もの方が参加しています。ちょうちんデモの会の平田さんの現地報告、沖縄一坪反戦関東ブロック大仲さんのアピールが行なわれました。集会参加者の方からも、横田基地の撤去を求める西多摩の会の方の座り込み行動へのよびかけ、平和大好き多摩市民の集いの講演会案内、青梅での映画「日本と原発」上映会の案内など、さまざまなお話がありました。地域にふかく根ざし、何年、何十年にもわたって持続している西多摩のみなさんの活動に、敬意を抱かずにはいられません。

沖縄のたたかいを、口コミで、上映会で、講演会で、さざなみのように広げ、伝えていく。
西多摩のみなさんの活動に、敬意を表して、乾杯。
標的の村20170128133036.jpg 標的の村20170128162654.jpg
「オキナワ映画 西多摩上映会」2017年1月28日(土)13:30〜17:00。羽村産業福祉センター。
よびかけ:郵政ユニオン多摩地方支部、ピースサイクル三多摩ネット、アイム'89退職協、福島子ども支援プロジェクト・西多摩。
※(1)昆布闘争:ベトナム戦争中の1966年1月、米軍が具志川市・昆布集落の土地約8万2000平方メートルの接収を計画した。闘争小屋での阻止行動など5年間の闘いで、71年3月に計画を断念させた。
※(2)安波のハリアーパッド:1987年1月、在沖米軍海兵隊は、北部演習場内の安波ダム近くで、ハリアー基地建設工事を始めた。国頭村は、ただちに建設反対を決議。地区ぐるみの反対運動に立ち上がり、工事現場で米兵らと乱闘。米軍は工事を中止した。
※(3)恩納村の実弾訓練施設阻止:1989年恩納村に都市型の実弾訓練施設が作られることになり、村民の24時間体制の抵抗で計画を断念させた。
posted by 三鷹天狗 at 12:00| Comment(0) | 沖縄 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月21日

沖縄の友人より(20)これが海兵隊水陸両用戦車です+1月のたたかいの模様

沖縄の友人からの便り。1月16日の辺野古でのたたかいの帰りに、宜野座村の潟原で交通規制がされている。米海兵隊水陸両用戦車が訓練を行っていた。道路わきに車をとめて撮影した写真です。
沖縄に米軍基地はいらない。米海兵隊の沖縄駐留をやめさせ、新辺野古基地建設を阻止するたたかいが新年から繰り広げられています。

@2017.1.16 水陸両用戦車がキャンプシュワブの山から出てくる(左)
Aコンクリートの舗装道路を渡り海岸へ(右)
1 (1).jpg 1 (2).jpg
B潟原に3台が入っている(左)
C8台に。全部で10台(右)
1 (6).jpg 1 (8).jpg
D1.7 辺野古の海、大浦湾の海上行動。海保の妨害をはねのけ、カヌーチームが抗議行動(左)
E1.7 抗議船「不屈」号(白い船)。報道陣が取材中(右)
2017.1.7 辺野古の海、大浦湾の海上行動%u3002海保の妨害をはねのけ、カヌーチームが抗議行動.jpg 2017.1.7 辺野古の海、大浦湾の海上行動%u3002抗議船「不屈」号%u3002報道陣が取材中.jpg
E1.11 キャンプ・シュワブゲート前座り込み集会。山城博治さんたち3名の即時釈放を訴え(左)
F1.11 発言しているのは平和市民連絡会の城間さん(右)
2017.1.11 キャンプ・シュワブゲート前座り込み集会%u3002山城博治さんたち3名の即時釈放を訴え.jpg 2017.1.11 キャンプ・シュワブゲート前座り込み集会.jpg 
新年早々からの、沖縄のみなさんのたたかいに、敬意と連帯を表します。
posted by 三鷹天狗 at 10:08| Comment(0) | 沖縄 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月09日

沖縄の友人より(19)1月4日の辺野古新基地建設阻止の闘い

沖縄の友人から、1月4日の辺野古の闘いの、写真による報告がとどきました。写真はすべて大浦湾です。
国と県が争った辺野古違法確認訴訟上告審で県が敗訴したことを受けて、12月26日に翁長雄志知事が「埋め立て承認取り消し処分」を取り消しました。これを受けて「埋め立て工事の法的根拠」が復活したとして、年明け早々から工事が再開されることが予測されていました。
1月4日、フロート設置作業に対する、カヌー隊の抗議行動が繰り広げられました。

@大浦湾の辺野古新基地建設現場。ゴムボートに乗るのは防衛局が契約した海上警備員(左)
A海から見たキャンプ・シュワブ。緑の建物は映画館(右)
@ゴムボートに乗るのは防衛局が契約した海上警備員.jpg A海から見たキャンプ・シュワブ緑の建物は映画館.jpg
B海保に拘束され無人となったカヌーを曳航して浜に戻る
C海保に守られてフロート設置作業を行う作業船。
B海保に拘束され無人となったカヌーを曳航して浜に戻る.jpg C海保に守られてフロート設置作業を行う作業船.jpg
D抗議行動を妨害する海保ボートの群れ
E作業船が張り出したオイルフェンス
D抗議行動を妨害する海保ボートの群れ.jpg E作業船が張り出したオイルフェンス.jpg
Fカヌーのボディには「辺野古基金」の文字がくっきりと見えます
G防衛局が契約したマリン・セキュアリティの船
F浜に他合っているのは米軍警備員と民間ガードマン、作業員.jpg G防衛局が契約したマリン・セキュアリティの船.jpg
H通称海保の浜。海保のゴムボート、組み立て式浮桟橋、作業船がある。
Iカヌーチームの前に立ちふさがり、抗議行動を妨害する海保ボート
H通称海保の浜海保のゴムボート、組み立て式浮桟橋、作業船がある.jpg Iカヌーチームの前に立ちふさがり、抗議行動を妨害する海保ボート.jpg
Jカヌーメンバーが海保により海に落とされた。
Kクレーンでフロートを吊り上げている。
Jカヌーメンバーが海保により海に落とされた.jpg Kクレーンでフロートを吊り上げている.jpg
新春早々から、辺野古新基地建設阻止のために闘う沖縄のみなさんに、敬意と連帯を表します。
posted by 三鷹天狗 at 09:13| Comment(0) | 沖縄 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする