2017年03月11日

東京大空襲の日に、本所・深川界隈を歩く

深川も焼野原になったー深川不動尊と富岡八幡宮にお参り

今年の3月10日も、囲碁仲間のSさんに案内をしてもらって、東京大空襲(1945年3月10日)で約10万人が殺戮された下町を、囲碁老人3人で散歩しました。
Sさんは1933年(昭和8年)、東京は本所生まれの84歳、当時は国民学校の6年生12歳だった。避難場所とされていた二葉国民学校(Sさんの母校)は危険だという父の判断で、両国の旧陸軍被服廠跡(現東京都慰霊堂)まで逃れて助かった話しは、なんど聞いても異様な迫力です。
「墨田川の向こうの蔵前も、今日これから行く深川のほうも、真っ赤に燃えていた。空は煙でおおわれて太陽を直接見られた。」
慰霊堂では、たくさんの方々が黙祷をささげています。わたしたちも中に入り祈りました。
慰霊堂IMG_20170310_120425_.jpg 東京大空襲IMG_20170310_115643.jpg
周辺散歩のあと、大江戸線で門前仲町へ。
東京での暮らしは45年をこえているのに、深川不動尊、富岡八幡宮にお参りするのは初めてです。二つが隣り合って建っているなんてことも、今回初めて知りました。
案内してくれるSさんも、子供だったので、焼失する前の深川不動尊や富岡八幡宮の記憶はないそうです。距離でいえば本所から4〜5キロですが、確かにその年頃では神社仏閣に関心がないのは当然です(もちろん、おとなになってからは何度も来ている)。
「このあたり一帯も、ぜんぶ焼け野原になったんだ。どれほどの人が死んだか。」
「米軍は、木造家屋の密集地帯を調査して空襲したらしい。」

深川不動尊では、内部の観覧を奨励しているようで、4階の日本一の天上絵や祈りの場、1階の巨大な不動尊の木彫などみどころ満載(ただし撮影は禁止)。お手洗いが最新式でレイアウトも抜群、清潔感の漂う空間になっているのが印象的でした。
深川不動尊IMG_20170310_123613_.jpg 深川不動尊IMG_20170310_123936.jpg
富岡八幡宮では、力士の顕彰碑がみもの。初代横綱・明石志賀之助から鶴竜力三郎まで、全横綱の名がしっかりと刻まれています。ここに72代・稀勢の里寛の名が加わるのか。そういえば、両国駅そばの大相撲博物館で3月場所の番付表を買おうと思ったら、稀勢の里人気で売り切れでした。
Sさんが「こんなのあったっけ」と驚いたのが伊能忠敬像。説明文によれば平成13年10月建立とあります。忠敬は深川黒江町(現・門前仲町1丁目)に住み、「測量旅行出発にあたっては必ず当宮を参拝していた」とのこと。さっそうと足を踏み出す姿が凛々しい。
八幡宮境内にある「深川宿」というお店で「深川めし」を食しました。「それにしても敷地の中にある食堂というのは珍しいね」「八幡宮が経営してるのかな」「まさか。借地じゃないの」「宿といえば品川宿とか新宿。深川にも旅館街がほんとにあったのかな」など、話題がつきません。
漁師が食べたぶっかけ風仕立てと、大工が食べた炊き込み仕立ての、2種類の「深川めし」がでてくるランチは、量が多くてとても食べきれず、炊き込みを持ち帰りにしてもらって、帰路につきました。
富岡IMG_20170310_130541_.jpg 富岡IMG_20170310_130837_.jpg
富岡八幡宮IMG_20170310_131914_.jpg 富岡八幡宮IMG_20170310_131859.jpg

深川・門前仲町の空襲を伝えるすごいサイト

帰ってきてから、ネットをのぞいてみたら、びっくりするようなページがありました。
「東京百選ー江戸旧聞東京百選」というサイト。
このなかの一編「事情 深川門前仲町 別記 ー東京大空襲の直後ー」http://www.kyubunhp.sakura.ne.jp/kusyuken.html
Sさんより少し上の年齢らしいサイト主の方は、住んでいた世田谷から、親戚のいる深川に、空襲の翌日に訪れた。そこで目撃した廃墟と化した深川と、無数の死者の姿が、なまなましい写真と文章で再現されています。その後も、片付けの伝いに数回訪れた。
「この間に目撃した事で、忘れなかった光景の一つは深川不動尊の本堂焼跡脇の広場に焼死者遺体を無雑作に山積みして在った事です。」
この光景は、空襲直後の3月18日に「昭和天皇行幸」があったことと関連している。「天皇の目から空襲の真実!犠牲者の遺体を隠蔽」するために、大いそぎで天皇が巡行する道路わきの遺体を片付けた光景だと論考しています。ウーム、今日行ってきたばかりの深川不動尊に、そんな歴史があったのか。
それにしてもこのサイト、数編読んだだけでも、サイト主の知識の広さ・深さ、見識の確かさが、伝わってきます。ゆっくりと時間をかけて読むことにします。

東京大空襲の犠牲者に、黙祷。
そして、2011年3月11日東日本大震災の犠牲者に、黙祷を捧げます。

関連:2016年3月11日、東京大空襲の日、本所・浅草界隈を歩くhttp://boketen.seesaa.net/article/434804725.html
2015年3月12日、東京大空襲の日、本所・浅草を歩き「どぜう」をhttp://boketen.seesaa.net/article/415388483.html
2014年3月11日、東京大空襲体験者の引率で下町を歩くttp://boketen.seesaa.net/article/391134009.html

posted by 三鷹天狗 at 10:43| Comment(0) | 散歩 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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