2015年09月19日

戦争は国会から始まる

自前の民主主義が、国会前の路上から始まると信じたい。

9月18日、参院での安保法案成立目前の国会前に行ってきました。68歳老人の抗議の声をひとことあげておくべしと感じたので。
安倍政権は、9月17日参院特別委員会で安全保障関連法案を強行採決。19日未明、参院本会議で可決・成立させた。
憲法違反という学者・有識者の批判を黙殺し、国会前と全国であがった国民の「戦争法案反対」の声には一顧だにしない。「戦争ができる国」に作りかえるという強固な信念を、自民党・公明党の国会議員は発揮した。この推進力になっているのは、いまや289名に達するという「日本会議国会議員懇談会」の面々だ。麻生・安倍・谷垣等をトップとし、前原誠司など一部民主党議員まで含んでいるこの集団が、いまや日本の政治を専断している。
彼らは、確かに愚かで卑劣な者たちではあるが、きのう今日ではなく、ポツダム宣言受諾の時から70年かけてこの事態を準備したことを軽視するわけにはいかない。
米軍の手先として戦争行為をいったん始めてしまいさえすれば、相手の軍事的反応を呼び、はじまってしまった戦争を負けるわけにはいかないという世論がつくられる。
実態に合わせた国軍への呼称の変更、自衛のための核武装、はじまってしまった戦争を勝ち抜くための18歳徴兵制…日本会議の中枢部ではこうしたシナリオが練られ「日本を思うがままに操る」全能感に酔いしれていることだろう。
戦前の軍官僚たちの亡霊が、こういう形で息を吹き返すんだなあ。
「さても恐ろしき妄念じゃなあ」という、故林家正蔵(彦六)の怪談話のキメぜりふがよみがえります。
日中戦争・太平洋戦争を日本国民自身の手で総括できなかったツケが、いまこうしてまわってくる。歴史は非情です。

朝日新聞の9月18日社会面に、東京都国立市在住の西川重則さん(88)の「戦争は国会から始まる」という言葉が載っている。西川さんは安保法案が審議入りから4ヶ月近く傍聴を続けてきた。この法案が成立してすぐ戦争が始まるわけではない。しかし、戦前も「治安維持法」などの悪法が一つひとつ国会で生まれる中で、太平洋戦争に突入していった。
「悪法が生まれる過程をじっくり見つめることが使命だと思っている」という発言が重い。
戦争は国会からはじまる─西川さんのこの言葉を、深く胸に刻んでおきたい。
そして同時に、SEALDs(シールズ)の学生たちを推進力とする国会前の抗議の声、ひとりひとりの疑問、怒りの声が「日常の言葉で」で語られ始めたこの路上から、日本の民主主義が始まると信じたい。勝者・連合国から与えられた恩恵としての民主主義ではなく、自分の暮らし・日常から発する民主主義がここにある。この声が日本会議の妄念を打ち崩していくと信じたい。

それにしても国会前に広場が無いのはよくないなあ。

「総がかり行動委員会」のホームページでは13:00からと、18:00からの2回の集会となっているので、昼の部だけ参加することにしました。
途切れることなく続く人の波。
正門前の歩道であげられる抗議の声。主催団体の発言、共産党女性国会議員のちから強い院内状況の報告。
古い顔見知りとも顔を合わせたりして、やはり現場にくるというのはまたテレビで見るのとは違います。
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それにしても日本の国会前というのは、つくづく民衆の声を聴く気がない設計になっているなあと感心します。続々と詰めかける人びとは国会正門前の歩道にすら行けず、車道をはさんだ反対側の歩道の狭い狭い空間にしかいられない。主催者発表では、夜は4万人に達したという。それがこの歩道におしこめられている。
集会ができない。いや、やってはいます。しかし、それはどこの四つ角にもあるような狭い歩道での「路上集会」なのです。車道は何千人いるかわからない数の警察官と急ごしらえのフェンスで完全にガードされています。
情けないというか、もはや日本は「警察統制国家」になっているのかというしみじみとした感慨がわきます。
やはり国会前には10万人くらい集まれる広場がないとダメだね。
オリンピックで10万人収容の国立競技場をめぐって醜聞芬々ですが、そのまえに国会前に10万人の広場作れ。それが民主主義国家というものの、最低限のカタチだろう!などと、一人で飲みながらオダをあげているうちに夜が更けていきます。
安保法案.jpg朝日新聞9月19日朝刊

posted by 三鷹天狗 at 09:13| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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