2017年08月30日

早朝散歩のときだけ見られる、青い宝石

早朝散歩のときだけ見ることのできる、2p弱の小さく青い花・ツユクサ。まるで小粒の宝石です。
露草3.jpg 露草2.jpg
ツユクサ(露草)という名前は、朝に咲いた花が昼にはしぼむので、朝露を連想させることからついたそうです。わたしのスマホ写真では伝えきれないので、自由素材の花の写真から借りますが、ものすごく小さな花なのに、構造は複雑・優雅です。
露草5.png
上部の2枚の青く大きい花弁、下部の白くて小さい1枚の花弁。雌しべが1本、雄しべが6本、長く伸びている。よくこんな小さな花でこんな複雑な仕事を!自然の造形にはまいど感心するばかりです。世界中に何百種とあり愛されてきた。日本では食用や染料としても使われた歴史があるという。文人にも愛され、多くの俳句に詠まれている。いのちなり露草の瑠璃(るり)蓼(たで)の紅 石田波郷

左は、たぶんクサフジ(草藤)。ほかは名前知らず。足元で咲いている小さな花たちに、乾杯。
道の花(くさふじ?).jpg 散歩.jpg 散歩4.jpg 散歩5.jpg 散歩6.jpg
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2017年08月28日

内田樹『内田樹の生存戦略ー悩める人、いらっしゃい』

うてば響く内田流を堪能する

月刊誌『GQ』(シックでリッチな男性向け雑誌の由)に連載中の人生相談のうち、2012〜16年の5年分を一冊にまとめたもの。
「人のほめ方」「腹がたったときの対処法」「貸した金が返ってこない」といった身の回りのことから、北朝鮮、安倍政権、日中・日韓関係、沖縄独立の是非などのシビアな政治・国際問題まで、どんな相談にもうてば響くような回答がとびだす。むかしタモリが「国民のおもちゃ」と自分を規定したことがありましたが、いまや内田樹は「国民の指南番」です。
うてば響くのは太鼓ですが、内田の場合は大太鼓やジャズドラムではなく、能の鼓(つづみ)です。鋭くキレのある音が、直接脳に響いてくる。

今回わたしが強く関心を抱いたのは「移民受け入れの是非」でした。
「最初に立場を明らかにしておきますけれど、僕は移民の拡大には反対です。移民対策で成功した国は一つもないからです。」
この言明には驚きました。なんとなく、移民を受け入れるのが良識的な態度と思っていた。
「アメリカは移民で成功したじゃないか」という意見には「あの国の場合は、移民が先住民を殺して『移民が主人』の国にしたことで成功」したのだから、それを真似たいなら「移民を入れて代わりに日本人が列島からでていくしかない」という。
こういう切り返しの鮮やかさが内田の持ち味。合気道の返し技みたいなもの。
第2次大戦後に労働力不足を補うために、アルジェリアから移民を大量に受け入れたフランス、トルコから受け入れたドイツ、全部失敗している。なぜうまくいかないか。それは「安い労働力」としてしか移民をみていないからだ。「移民の側の宗教や生活習慣に配慮する」気持ちがなく、「同胞として迎え入れる」気がない。安く働いて、消費してくれて、用がすんだら自分の国に帰ってほしいと思っている。
「フランスの場合、人口6000万人のうち10%がイスラーム系の移民です。移民が始まって2世代、半世紀が経ったけれど、彼らはいまだフランス社会に溶け込んでいない。種族的・宗教的な分離はむしろ深まりつつある。」「(政府は)移民問題の処理にエンドレスに桁違いの予算を投じなければならなくなっている。」
これが2014年11月の回答です。
この2か月後の2015年1月7日、パリの風刺週刊誌「シャルリー・エブド」が、アルジェリア系フランス人のイスラム過激派に襲われた。「ISの扇動」だけでは片づけられない、社会の最底辺にくぎ付けにされたイスラムの若者のテロだった。
ものごとを深く見ている人の洞察力には、驚嘆するしかありません。

さらに内田は、移民受け入れで懸念されることとして「『在特会』のような排外主義右翼が出てきて、それが巨大な政治的影響力を持ち始めることが確実」と予見し、移民受け入れ政策を推進する政治家のなかには、そこまで見越して国論右傾化、自民党延命策として移民政策を考えている者がいるに違いないと疑っています。
「異邦人との共生は『成熟した市民』でなければ担うことのできない困難な仕事です。」「できないことはしない。これもまた市民的良識だと僕は思います。」
説得力あるなあ。

「内田樹の研究室」でのブログ再開宣言

内田は8月26日の「内田樹の研究室」で、ブログを再開すると宣言しています。2〜3年まえにツイッターに軸足をうつしてしまい、ブログの更新はほとんどありませんでした。ツイッターをおいかけることに関心をもてないジイさんは、すっかりおいてきぼりをくらわされていました。
これからまた、切れ味するどい内田の文章をリアルタイムに読める。うれしいかぎりです。

うてば響く内田流の鼓(つづみ)の音に、乾杯。
悩める人、いらっしゃい 内田樹の生存戦略 -
内田樹『内田樹の生存戦略ー悩める人いらっしゃい』自由国民社、2016年、1500円+税。
関連:「内田樹の研究室」http://blog.tatsuru.com/
2016年08月16日、内田樹×福島みずほ『「意地悪化」する日本』http://boketen.seesaa.net/article/441079969.html
2016年07月16日、内田樹・姜尚中『世界「最終」戦争論』http://boketen.seesaa.net/article/440093239.html
2015年10月21日、内田樹『困難な成熟』http://boketen.seesaa.net/article/428153075.html
2015年03月10日、内田樹×白井聡『日本戦後史論』http://boketen.seesaa.net/article/415356981.html
2015年01月15日、内田樹×石川康宏『若者よマルクスを読もうU』http://boketen.seesaa.net/article/412379674.html
2014年12月18日、内田樹『憲法の「空語」を充たすために』http://boketen.seesaa.net/article/410847872.html
2014年02月28日、内田樹・中田考『一神教と国家』http://boketen.seesaa.net/article/390019991.html
2013年10月14日、内田樹『街場の憂国論』http://boketen.seesaa.net/article/377477667.html
2013年07月23日、内田樹・中島岳志他「脱グローバル論」 http://boketen.seesaa.net/article/370078244.html
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2017年08月26日

沖縄の友人より(37) 8.12県民大会に45000人が参加

県民の民意と海底地形が、新基地を拒んでいる

8月12日午後、那覇市奥武山陸上競技場で、「翁長知事を支え辺野古に新基地を造らせない県民大会」(主催=辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議)が開かれ、45000人が参加した。
全県各地から続々と集まる大型バス、モノレールや自家用車、徒歩で参加する人々で会場周辺はたいへんな混雑。親子孫3代で参加の人々、車いすの人々、「土人(ウチナーンチュ)にも五分の魂」「沖縄を返せ沖縄に返せ」など、手書きのプラカードも多い。翌日の新聞には、夏休みの自由研究に基地問題をテーマに選び母と共に参加した小学4年生もいたとのことだ。
@2017.8.12  45000人参加.jpg@H2017.8.12 「我われはあきらめない」.jpgA
翁長知事は次のように発言した。
「7月24日に工事差し止め訴訟を提訴した。昨年12月の最高裁判決に縛られない、別個の裁判だ。国ともあろうものが法令をすり抜けることに心血を注ぐ姿勢は法治国家とは程遠い。日本政府が工事を強行してくれば法令に基づいて一つひとつチェックし、承認撤回を私の責任で決断する。
辺野古基地は絶対できない。全国知事会でも、米軍基地が経済発展の最大の阻害要因であること、基地の経済に占める割合は5パーセントに過ぎないことなどが理解されてきている。
昨年、沖縄の観光客は870万人、今年は950万人だ。沖縄は万国津梁のかなめになる。将来の沖縄の姿に自信と勇気をもって、基地をなくそう。
マキティーナイビラン。ナマカラルヤイビンドー。クヮウマガヌタミニ、ウヤファーフジヌウムイ、チムニスミティ、ヌチカジリ、チバラナヤーサイ。(負けてはいけません。今からですよ。子孫のために先祖の思いを心に刻んで命の限り頑張りましょう)」
翁長知事の発言はまさに県民の民意だ。
D2017.8.12 ピースアクション.jpgE C2017.8.12 訪米団.jpgF
8月20日、大型海底探査船「ポセイドン1」が沖縄にやってくる。沖縄防衛局は10月から6か月の予定で再び大浦湾で19地点の詳細なボーリング調査を行うというのだ。もともとボーリング調査は2014年8月から3か月で終了している筈のものだった。それが3年経った現在も海底地形の調査を継続しなければならないということ自体、辺野古・大浦湾の底知れないの多様性、複雑性を示すものだ。
新基地建設の強行は自然に対する人間のゴーマンだ。止めた方がいい。 
<写真説明>@2017.8.12 県民大会45000人が「NO辺野古新基地」A「我われはあきらめない」B翁長雄志知事Cオール沖縄会議共同代表の玉城愛さんD山城博治議長Eピースアクションのポール・マーティンさんF壇上に並んだ訪米団G辺野古海上行動チームH結んだ手を高く掲げて「ガンバロー三唱」

辺野古・高江写真展に500人
沖縄平和サポートが主催した辺野古・高江写真展が、7月22〜23日と8月9日の3日間県庁前広場で開催され、合わせて500人が来場した。全部で100枚以上の写真のキャプションには日、英、中、韓の4か国語の説明が付けられていて、県民、本土からの来県者だけでなく海外の観光客が訪れ、写真に見入った。亜熱帯の森と海の生物多様性、新基地に反対する人々の姿、警察機動隊・海上保安庁による弾圧の実態、ゲート前や海上での連日の阻止行動が生き生きと映し出されている。
K2017.8.9 辺野古・高江写真展2.jpg J2017.8.9 辺野古・高江写真展.jpg
いま日本で、45000人が参加する政治集会は沖縄にしかありません。たたかいつづける沖縄のみなさんに、敬意と連帯を表します。
posted by 三鷹天狗 at 07:55| Comment(0) | 沖縄 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする